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2005年03月15日カテゴリー:ジャズ
マーカス・ミラー:シルヴァー・レイン 〜 レビューとサイン
あ〜ヤベ、今日も更新がギリギリだ(^^;
ということで、先週すでに入手していながらまだ取り上げてなかったマーカス・ミラーの新譜「シルヴァー・レイン」。
すでに東京BNでのライブのレポートはアップしてましたが(マーカス・ミラー写真撮影&ブルーノート・ライブ!)、CDとしてのレビューと、予約特典のサインのお披露目もまだでしたので、ここで改めてご紹介。
【Marcus Miller / Silver Rain】 | 予約特典でもらったマーカスのサイン |
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サインはクリックすると拡大画像を表示します。
なんか「Ma--------------------s」って見えるのオレだけ?(笑)
ま、連日のライブの最中に書かされた何十枚ものサインのうちの一つですから、お疲れでもあったんでしょう(^^;
でもやっぱできれば色紙じゃなくて、CDのジャケットにして欲しかったなぁ。
で、CDの方ですが、ライブは「ひたすらファンキー」とお伝えしましたが、CDの方はてんこ盛りの全16曲で(日本盤。輸入盤は15曲)、硬軟取り混ぜた内容となっています。
今回の作品の特徴は、なんといってもカバーが多いことです。
・エドガー・ウィンターの全米No.1ヒット「Frankenstein」
・スティービー・ワンダーの「Boogie On Reggae Woman」
・プリンスの「Girls And Boys」
・デューク・エリントンの「Sophisticated Lady」
・ジミ・ヘンドリックスの「Power of Soul」
そして
・ベートーベンの「月光」
と、アルバムのハデ系もしくは目玉がほとんどカバーなんですよね。
先日のライブで演奏されたのもほとんどこれらの曲です。
カバーだから悪いというようなことではないのですが、ここまで数が多いのは、マーカスにしてはちょっと珍しい。
で、マーカスのオリジナルは主にバラード系、しっとり系が多くなっています。
ライブでは上記のイケイケ・ファンク系がセットリストのほとんどを占めていましたが、アルバムはオリジナルのバラード系とうまくバランスが取れていると感じました。
上記のファンク系はライブの方のレポートでも触れましたので、今回はそれ以外の話を書いておきます。
バラード系で特筆すべきなのはゲストのグレゴリー・マレット。
そう、現在パット・メセニー・グループに参加中の売れっ子ハーモニカ奏者がここでも顔を出しています。
バラード系ではマーカスはバス・クラリネットを演奏するのがいつものパターンですが、今回はバス・クラはあまり目立たず、代わりにグレゴリーの冴えたハーモニカがフィーチャーされています。
PMGの「The Way Up」でもそうですが、グレゴリーのハーモニカは土臭さはなく、都会の洗練されたイメージを喚起させます。そんな音色がこのアルバムにもピタッとはまっています。
それから目玉はやはりエリック・クラプトンが参加したタイトル・チューンの「Silver Rain」。
私が行った日のライブもアンコールの最後に演奏された、ライト・レゲエの曲です。
ライブではマーカスがヴォーカルを取りましたが、やはりクラプトンの方がいいッスね(^^;
サビのメロディーと、そのバックに流れるリフは非常に印象的で、一度聴いただけで耳に残り、つい口ずさんでしまいます。
これ、そんなに目立つタイプの曲ではないですが、名曲だと思います。ソロの取り回しもしやすいので、たぶんこれからのライブの定番レパートリーになるのでは、と思いました。
難点はクラプトンのソロがすぐフェード・アウトしちゃうこと(^^;
クラプトンあんまり弾いてくれなくて、尺が足りなかったんでしょうか?(笑)
この点がちともったいないです。
あと全体を通しての感想は、音がいいです。
クレジットを見るまで、ほぼバンド・スタイルの録音かと思ってましたが、ほとんどマーカスの演奏と打ち込みです。
バック・トラックを打ち込みで作っておいて、その上から生の演奏を重ねるという手法は、マイルス・デイヴィスの「Tutu」以来のいつものパターンではあるのですが、パッと聴いただけでは全然そうは思えないクオリティです。
マイルスの「Tutu」や「Amandla」、あるいは「The King is Gone」なんかと聴き比べると雲泥の差ですね。月並みですが技術の進歩とは大したものです。
ちなみにサイン会でもマーカスはMacのPowerbookを持ち込んでいましたが、さらにCDのクレジットには、使用機材としてLogic Proの名が挙げられていました。
Appleのemagic買収により、愛用していたWindows版Logicを廃止させられた自分としては、ちょっと寂しい気がします(^^;
最後にもう一点だけ。
マーカスの魅力の一つは、やはりメロディー・メイカーとしての才能だと私は思っています。マイルスに書いた上述の「Tutu」や「Amandla」など、やはり常人には作れないメロディーであり、楽曲だと思うのですが、今作ではメロディー・メイカーの側面で「おっ!」と言わせてくれるところがあまりなかったように思います。
カバーが多いので余計そう思うのかもしれませんが、次回作ではその辺も頑張ってもらいたいなぁ、と思います。
ともあれ、先に書いたように音がいいこともあり、やはり聴いていて楽しいアルバムです(^^)
さて、一応12時までに書き終えられました(笑)
「毎日更新」ミッション完了! ということで今日はこの辺で。
投稿者 Kota : 2005年03月15日 23:28
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コメント
私もこのCD聞きました。
個人的な好みの問題ですけど、私は打ち込みは好きではないです。やっぱり生Drが好きです。
個人的には生Drの生な演奏(例えばMoBap2みたいな)でバンドサウンド出してもらいたいと思っています。
ベースソロ前面に出る曲想も賛否あるところだと思いますけど、これもマーカスのアルバムの特徴なので、これはこれで良いとは思いますけど、いかにもマーカスというフレーズが多過ぎて、また?と、思う所もあります。
それから曲ですが、マーカスは他の人に良い曲いっぱい書いているんですよね。サンボーンには「マプート」やインサイドに入っている「ブラーザーレイ」(個人的にはこの曲凄く好きです。)など。
マーカス本人のCDにはこういう曲が少ないと思います。これが残念というより、すごい不思議な気がしてます。何故自分のアルバムに入れないの?と。まあ、私の感性が他の人と違いすぎると思いますけど。
マーカスは前にも書いた通り、大ファンなので、例え民謡やってもOKなんですが、マーカス自身のCDに名曲いっぱい作って入れて欲しいと思います。ライブはいつでも最高なので、ライブ見たいです。
投稿者 秋田県民 : 2005年03月16日 22:45
秋田県民さんこんにちは!
> 個人的な好みの問題ですけど、私は打ち込みは好きではないです。やっぱり生Drが好きです。
私も同感です。ただこのCD最初聴いた時、打ち込みとは分かりませんでした(^^;
打ち込みのベーッシック・トラックに上からプージーの生をかぶせてる曲もありますから、そういうのはもう余計に分かんない気がします。
でも打ち込みであのグルーブ出してるのは、打ち込みの技術自体がスゴいと思いました(笑)
> いかにもマーカスというフレーズが多過ぎて、また?と、思う所もあります。
ああ、それは言えるかもしれませんね。
> 何故自分のアルバムに入れないの?と。
いや、これは私も本当に思いますよ。
ソングライターとしてはかなりの実力だと思いますし、実際いい曲書きますよね、他人には(笑)
秋田県民さんも触れられている「マプート」もそうですし、ジョー・サンプルの「Ashes to Ashes」収録の「Road Less Traveled」は、自分の中ではマーカス・ベスト3に入る大好きな曲です。
それからなんといってもマイルスの「Hannibal」。
こういうすごい曲が書けるんですから、カバーよりも自作をバンバン入れればいいのに、と思います。
> ライブはいつでも最高なので、ライブ見たいです。
前座のDJがいなければ最高です(笑)
夏辺り、野外でド派手なステージみたいですね〜。
ではまた!
投稿者 Kota : 2005年03月17日 10:23