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2005年07月05日カテゴリー:ジャズ

チャーリー・ヘイデン&ゴンサロ・ルバルカバ in モントリオール・ジャズ・フェス!

モントリオール・ジャズ・フェスティヴァル2日目は、チャーリー・ヘイデン&ゴンサロ・ルバルカバの「Land of The Sun」ライブに行ってきました(^^)

Charlie Haden / Land of the Sun私はこの日のために、二週間ほど前にこの「Land of The Sun」を購入して予習してました(笑)

以前こーじくんさんが「これは必聴です!」とコメントくださってたんですが、本気で素晴らしい、"美メロ"の集大成のようなアルバムで、出発前はかなりのヘビロテで聴いていました。

時間がなくてアルバムのレビューはここには書いてませんが、これは確かに必聴モノ、グラミー取っただけのことはある、これのライブが観られるとはこりゃまたラッキーだわい! と喜んでおりました(^^)

前置き長くなりましたが、いや~、こりゃもう素晴らしいライブでした!
ホントにこれが観られただけでもう元は取ったようなもんです!
って昨日もマーク・ノップラーを観てそんなこと書きましたが(^^;

ライブのほうですが、まずお断りです。

え~、セットリストがわかりませんでした(^^;

すいません、「Land of The Sun」、かなり聴き込んでいたのですが、曲名をちゃんと覚えておかなかったんです(^^; なので「ああ、これは何曲目」「ああ、これもいい曲だよな」などと思いつつ、曲名がまったくわかりませんでした(^^; 期待されていた方、申し訳ございません。とりあえず全曲このアルバムからの演奏でした。

メンバーは7人。チャーリーとゴンサロにフルート、トランペット、アルト・サックス、テナー・サックスの4管にドラムスです。

で、そのドラムスが、私にとってはもんのすごい「うれしい大誤算」でした。なんとアントニオ・サンチェスだったんです!(^^)

いや、単に私がパンフを見落としていただけなのかもしれませんが(^^;、全く知らなかったんですよ(^^;

なのでステージにアントニオが上がってきたときには本当に驚きました。最初は見間違えか他人のそら似かと思いましたから(笑)

チャーリーは「パット・メセニーとのギグを終えたばかりで、ついさっき到着したアントニオ・サンチェスです! 3時間前までフランクフルトにいたんだよね。彼こそ男の中の男だね!」と笑って紹介していました(笑)

まあ3時間でフランクフルトからモントリオールまで来れるとは思えないので(笑)、私の聞き間違えかチャーリーのジョークのどちらかだと思いますが(^^;

チャーリーは茶目っ気のある人で、演奏前にCDをかざした「Land of The Sun。よろしく」と言ってから演奏を始めました(笑)

まずはしっとりとしたマイナー・チューンです(曲名わからなくてすいません(^^;) 4管で奏でるキューバのメロディーは、やはりどこまでも優しく、どこまでも美しくて、このアルバムをナマで聴けるという至福に、最初の一音から浸ることができました。

途中4名でソロの持ちまわしをするんですが、これがまた素晴らしかったです。チャーリー、ゴンサロ、そしてアントニオという当代随一のミュージシャンの集合体をバックに、各楽器の音色、音域の違いを味わいながら楽しむことができました。なかなかゴージャスな持ち回しです(^^)

チャーリーのベースはいつもどおりに温かく、とことん曲想を生かしきる名演で、派手さはなくても、ソロでもバックでも確実に存在感を感じさせる素晴らしいものでした。

もちろんゴンサロも素晴らしかったです。最初チャーリーは彼を「アレンジャー」としても紹介していました。曲のアレンジは彼だったんですね。

そのせいなのか、ゴンサロの演奏は、常に上から曲全体を眺めていて、曲の中でいま自分がしなければならないことは何か、に徹底していたように感じました。

誰かがソロを取っていたらそこにピッタリの「地の色」を用意して、ソロが引き立つようにする。あるいはオブリガードでソロを補強したり、曲の中に溶け込ませる。ピアノソロの時も出すぎず、引っ込みすぎず、あくまでも曲の一部分としての「分相応」を決して忘れない。メロディーパートの時はメロディーが最も映える色彩や、メロディーと同系統の色彩で曲全体の調和を図って、一枚の「絵」としての完成度を高める。

そんな「カラーコーディネーター」のような役割に徹して、曲の完成度をとことん高めていました。最初から最後まで、敬服に値する見事な仕事ぶりでした。

サンチェスもよかったですよ!(^^) パット・メセニー・グループでは滅多に見られないブラシ・ワークがメインで、これまた脇に徹していましたが、時折サラッと入れる合いの手がこれまた見事な名人芸なんですよね(^^)

サンチェスはピアノもかなりの腕前だそうで、そのせいかどうか、プレイ中は常にメロディーを意識していて、ドラム・フィルも単にタイミング的に入れる箇所だから入れる、というのではなく、メロディーに沿ったフィルが多いように以前から感じていました。

今回もまさに「メロディッシュなドラマー」という感じで、アルバムよりも華やかさが増していたように思いました。サンチェスの故郷メキシコとキューバは距離的にも音楽的にも近いですから、そういう点でも馴染みやすかったのかもしれませんね。

そんな感じで、とにかく曲に酔いしれるだけの夢想の時間が淡々と経過していくようにして、ライブは終わりました。アンコール一回を含めて1時間45分ほどのライブだったでしょうか。時間としてはちょっと短めですが、そんなこともあまり気にならず、気がつくと終わっていた、という感じでした。

で、終演後の挨拶のときにチャレンジしたのがこの写真(笑)

う~ん、アントニオが写ってないのが残念です(^^; 右端にドラムセットがあるんですけどね。ホントにサンチェスいたんですよ、ウソじゃないです(笑)

そしてもう一枚。チャーリーとゴンサロのツーショット(^^;

激しい手振れですいません(^^; 結構撮影してる人もいるので、私ももうちょっと堂々と撮影してもいいのかもしれませんが、やっぱり「いけないこと」という潜在意識がブレーキをかけるようで、どうしても慌ててこそこそ撮っちゃうんですよね(^^; こう見えても意外小心者なんです、私(笑)

ということで、セットリストもなしの大雑把なレポートになってしまいましたが、雰囲気多少は伝わりましたでしょうか。本当にしみじみといいライブでした。

もしかしてもうこの「Land of The Sun」ライブは日本でも行われてしまったでしょうか? ブルーノート辺りでもうやってしまった気がしますが(^^;、もしまた観る機会があったら、絶対に行きたいと思いました(^^)

投稿者 Kota : 2005年07月05日 00:20
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コメント

アントニオ・サンチェス、って瞬間移動できるんですよね。
ヘイデンって、人目をはばからない?美メロ好きですよね。
って、言葉があるんだろうか・・?
モントリオールジャズフェス、どう?日本人は来てますか?
自分カナダは、国立公園がメインで二回いってますが、
街、っつうのが、一番大きくて、バンフなんですよね。(たぶん)
あっそこは、日本人ばかりで、ビックら、しましたけど。。。

投稿者 すずっく : 2005年07月05日 17:10

すずっくさんコメントどうもです!

> アントニオ・サンチェス、って瞬間移動できるんですよね。

をいをい(笑)

> ヘイデンって、人目をはばからない?美メロ好きですよね。

ですねぇ、言われてみれば確かに。
実際彼自身美メロ作ってますしねぇ。

> モントリオールジャズフェス、どう?日本人は来てますか?

いや~、あまり見かけませんよ。
東洋人は結構見かけますが、まずみんな中国人だと思います。

いまは割りとどこ行っても中国人観光客が多いですね。もちろん地元のチャイナ・タウンの人も多いんでしょうけど、経済発展の成果を見る思いがします。

たぶん私も日本人には見られてないんだろうなぁ(笑)

ではまた!(^^)/

投稿者 Kota : 2005年07月07日 01:43