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2005年02月13日カテゴリー:パット・メセニー

パット・メセニー・グループ:「ミヌワノ」サビ直前の「ポッ」は?

先日のエントリー「パット・メセニー、フェイゲンとの競演エピソードを語る」は、Pat Metheny Listener Newwork の Question & Answer コーナーにあったものを翻訳(と言えるのか?)したものでした。

あの「Q&A」コーナーは、読者からの質問にパット自身が答えているもので、他にもいろいろと面白い質問、回答がどっさり掲載されています。

そこで今回は、私自身前からズーッと気になっていた、「ミヌアノ」のサビ直前の「ポッ」という音は何? を訳してみます。

【Pat Metheny Group / Still Life (Talking)】
Pat Metheny Group / Still Life (Talking)問題の「ポッ」。分かる人には「ああ、あれね」とすぐ想像がつくと思います。幻想的なピアノとギターのアルペジオが終わってリズムが入って来た後、時間は2:54のところで聞こえる音です。

私自身は、アーマンド・マーサルか陽気でファンキーな故マーク・レッドフォードが半分お遊びで、指を口ん中に入れて「ポン」とやったのを、意外とイケてたからOKテイクに残しちゃった、と想像していたのですが、はてさて真実は・・・

まずは Dave Ridnell 氏の質問から。

この質問は「Amarican Garage(※同サイト内のDiscuccion Boardのこと)」にもたびたび上がってきては論争になるので、直接パット本人にお聞きしたいと思います。

「Still Life」の「ミヌアノ」の、メイン・パートとイントロ・パートとの間で聴こえる「ポッ!」という音はいったい何なんですか? 個人的にはすごいクールでカッコイイと思ってるんですが。

「あれは口の中で指をはじいた音だ」という人もいれば、ウッドブロックの音という人もいるし、「いやいや、あれはパットのギターのミュート音だ」という人、もしくはその手の効果音だ、という人もいます。

自分は最後の意見が正しいように思うのですが。自分はライブでもあれに似た音を聴いたことがあったのですが、意図的なものだったかどうかわかりませんでした。でもやはりクールでカッコよかったです。(以下形式的なお礼の文なので略)

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さて、パット本人の回答はというと・・・

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やあDave。

私はミュートのために左手で弦を押さえて、右手でE弦(※1弦か6弦かは不明だが、音程から1弦と私は思います)をピッキングしてしまう、というクセが何年も前からあるんだ。

なんでピッキングするかというと、

a) その音を出したい時
b) リバーブのセッティングが正しいかどうか確認したい時
c) サウンドボード卓にいる David Oakes に「これから自分が演奏を始めるぞ」と合図する時

なんだ。

そして「ミヌアノ」のレコーディングの時もこれをやり、残しておくことに決めたんだ。

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ということで、ミュート・ピッキングが正解でした!

うーん、「口の中で指パッチン」じゃなくて個人的には非常に残念!(笑)
ライブでぜひ見てみたかったんですけどねぇ(^^;

でも回答「b」のリバーブ・セッティングの確認のため、というのは面白かったです。

そういやキース・リチャーズも、初めてのスタジオに入った時は、まず指パッチンしながらスタジオ内をくまなく歩いて、部屋のどこがどういうリバーブ特性になっているかを確認する、というのを読んだことがあります。一般的なイメージとズレるかもしれませんが(笑)、やっぱり音楽に対しては非常にマメかつマジメな人ですね。

ということで、とりあえず私の長年の疑問も一つ解けました(笑)
また何か面白そうなQ&Aを見つけたらご紹介します。

投稿者 Kota : 2005年02月13日 16:15
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コメント

☆kotaさま

リンクの件大変失礼しました。
早速訂正させていただきました。

TB&コメントありがとうございます。
それに大変丁寧な解説までしていただいて心より感謝致します。

ひとつ勉強になりました。

これからもよろしくお願いします。

投稿者 オッち(ホスト) : 2005年02月13日 23:22

オッちさんこんにちは。コメントどうもです!

> リンクの件大変失礼しました。
> 早速訂正させていただきました。

いえいえ、全然大したことじゃありませんので、お気になさらずに。

> ひとつ勉強になりました。

私もまだブログ初めて1月半ほどで、わからないことだらけです。
幸いいろいろと助けてくれる仲間が大勢いますので、頑張って一緒に勉強していきましょう!

> これからもよろしくお願いします。

こちらこそヨロシクです!

あ、そうそう。

> kotaさま

「さま」はやめましょうよ、「さん」でいいです(^^ゞ
あとどっかの誰かみたいに「兄ィ」もやめてください(笑)

投稿者 Kota : 2005年02月14日 11:49

Kotaさん、こんばんわ。

私にとっても、これは長年の疑問の一つでした。
Kotaさんのお陰で、ようやく疑問を解くことができました。どうもありがとうございます!

「Still Life」の 「ミヌアノ」は、アメリカの自然の風景、そこをドライブする時の風の流れまで感じさせてくれるような気がします。
私の大好きな曲なので、取り上げてくださって嬉しいです。

投稿者 きのこ : 2005年02月15日 02:22

きのこさんこんにちは!
コメントありがとうございます!

> 私にとっても、これは長年の疑問の一つでした。

あ、やっぱそうですよね、気になりますよね、これ(笑)

> Kotaさんのお陰で、ようやく疑問を解くことができました。どうもありがとうございます!

いや、まあ私のおかげ、ってことでもないんですが(^^;


> 「Still Life」の 「ミヌアノ」は、アメリカの自然の風景、そこをドライブする時の風の流れまで感じさせてくれるような気がします。

パットも確か「自分の曲をカーステレオで大音量で流しながらアメリカの自然の中をドライブすると、意外と風景と音楽がマッチして楽しい」と以前言ってました。

自分ではそういうつもりでは作ってないそうで、逆に風景とハマって驚いたそうです。

こっちとしては意識して作ってない、ということの方が驚きなんですが(笑)

> 私の大好きな曲なので、取り上げてくださって嬉しいです。

それは良かったです(^^)
またいろいろ取り上げますので遊びにきてください。

では!

投稿者 Kota : 2005年02月15日 11:19

ええっ!?

マーク・レッドフォード、亡くなったんですか?!

マイルス2ゴー、好きだったのに・・・。残念。

ところで毎度毎度面白いネタ有難うございます。

投稿者 longrow1967jp : 2005年02月15日 13:03

> マーク・レッドフォード、亡くなったんですか?!

去年の11月1日、心臓の病気のようです。享年44歳。若すぎますよね。

ITG News: Mark Ledford 1960 - 2004
http://www.trumpetguild.org/news/news04/288ledford.htm

PMG公式サイトも、しばらくの間トップページに彼の写真と経歴を載せていました。

> マイルス2ゴー、好きだったのに・・・。残念。

私もあの中の特に「Freedom Jazz Dance」は好きでした。

あと個人的には、「Secret Story」のDVDライブで、「Always And Forever」の間奏で演奏したトランペットが非常に印象に残っています。

CDはトゥーツ・シールマンズがハーモニカでやっているのですが、オリジナルに劣らない演奏だと思いました。
ホント残念です。

投稿者 Kota : 2005年02月15日 15:25