パット・メセニー、マイルス・デイヴィスらのジャズ、スティーリー・ダン、ローリング・ストーンズ、ボブ・ディランらのロックなど、愛する音楽 ＋ "α" を日々の糧にして・・・

まずはセットリストから。今回は記憶できませんでしたので(^^;、「ジェフベック観てきました！！｜おみやの不定期雑記」さんから引用させていただきます。

1. Beck's Bolero
2. Stratus
3. You Never Know
4. Cause We've Ended As Lovers
5. Rollin' And Tamblin'
6. Morning Dew
7. Behind The Veil
8. Two Rivers
9. Star Cycle
10. Big Block
11. Scatterbrain

-- intermission --
12. Nadia
13. Angel's(Footsteps)
14. Led Boots
15. Diamond Dust
16. Hey Joe
17. Manic Deprssion
18. Goodbye Pork Pie Hat
19. Brush With The Blues
20. Blue Wind

-- encore --
21. Earthquake
22. Going Down
23. People Get Ready

-- 2nd encore --
24. Somewhere Over The Rainbow

とまあこんな感じで、ホントに幅広く新旧織り交ぜた、サービス精神旺盛な（笑）セットリストでした。

オープニングはドラムスのヴィニー・カリウタがマーチングっぽく連打するスネアから始まり、キーボードのジェイソン・リベロのシンセがアコギ・ストロークをシミュレートしたサウンドをかぶせ、ベックが「Beck's Borelo」のテーマを高らかに歌い上げてスタート！

すでにこの時点で観客総立ち！　私は徹夜明けでちょっと体力的に立ってるのはキツかったのですが仕方ありません(^^;　無造作に積まれたマーシャルと白いストラト、そしてベックの指が奏でるメロディーで、会場全体が陶然となります。やはりよく歌ってます！　ぶっちゃけ曲がなんであろうと、このベックのトーンが聴ければもうそれだけでOKって感じです(^^)

音が出て最初に思ったのは「音がいい！」ということです。PMG始め国際フォーラムでは何度もライブを観ていますが、今回のライブはやたらに「ヌケ」がよく、不快な残響もなくて非常に気持ちよかったです。スネアがよく通ってましたね。

威風堂々たるオープニングに続いては「Stratus」。聞き覚えのあるメロディーでしたが、その場では曲名はわかりませんでした。ビリー・コブハムのカバーとのことです。ちょっと重ためのビートとリフの印象的な曲でした。

3曲目の「You Never Know」は、多少地味ながらも好きな曲です。メロの「間の手」みたいなシンセの「ダーダ・ダッ・ダー」がいいッスよね（ってこれで伝わるでしょうか？（笑））

エンディングのリフのリピートでジェイソン・リベロがヤン・ハマーっぽい音色でシンセ・ソロをやっていました。やっぱ意識してたんのかな？（笑）

そして4曲目、ここでいきなりベックがボリューム奏法で「あの」一音！

観客はどよめき＆ため息、私ももうこの最初の一音で鳥肌です。曲はもちろん「Cause We've Ended As Lovers」。まさかこんなに早く出すとも思ってなかったので、驚きでさらに感動が倍加しました（笑）　ソロは別にオリジナルにとらわれることなくやっていましたが、「キメ」の一つのトリルしながらの半音下降スライドはやってましたね〜(^^) 　ま、これはとにかく曲がいいですね、何回聴いてもそう思います。

え〜、個人的にはこの辺でそろそろ会場の皆さんが座って下さらないかなぁ〜と期待しておったのですが（笑）、バラード系とはいえやっぱり逆に盛り上がっちゃってますので（笑）、どこを見渡してもその気配はまるでナシ！　そのまま立ち続けることにしました(^^;

「Cause We've〜」が終わると、ベックはディストーションをオフったナチュラル・トーンで、カントリー・チックなフィンガー・プレイを披露。「ま、まさか『Crazy Legs』の曲でもやるんか!?」と一瞬ビビったんですが（笑）、すぐに聞き覚えのあるリフが挟まったかと思うと同時に、ステージ左手よりボーカルのジミー・ホールが登場し「You Had It Coming」バージョンの「Rollin' & Tumblin'」がスタート！

正直ジミー・ホールは可もなく不可もなくという印象で、どうせならアルバム・オリジナルのあのオネエチャンにやって欲しかったなぁ、などと思わないでもなかったのですが(^^;、何はともあれこのバージョンのこの曲は私は大好きで、まさかやってくれるとは思ってなかったんでウレシさもひとしおです(^^)

続けてジミー・ホールのボーカルによる「Morning Dew」ですが、この辺からちょっと体力が限界に近づいて来たようで(^^;、客席は依然として誰一人座っていないのですが、私一人が早々に着席(^^;　周りの皆さんすいません、盛り上がってなかったわけじゃなくて、純粋に立っているのが辛かっただけなんです(^^;

半ば夢うつつのまま曲が終わったらしく（笑）、気がつくと次の「Behind The Veil」のイントロが流れてきました。これも結構好きな曲なので、イントロが聞こえて来た時に一応立ち上がったんですが、すでにジミー・ホールの姿はありませんでした（笑）

そのまままた立ち続けて聴いていたんですが、結構地味ですよね、これ（笑）　やはり中盤で着席してしまいましたが、何せ周りは立っているわけですから、座るとステージは見えないんです、全く(^^;　ステージが見えないと余計に集中力が欠け、さらに睡魔が追い討ちをかけ、という「悪のスパイラル」にはまりこんでしまい、ちょっと演奏の記憶があまりありません(^^;

しかしこの次がなんと「Two Rivers」！　これは曲が何だかわかった瞬間に跳ね起きました！　大好きな曲ですし、まさかライブでやるなんて全く思ってなかった曲ですから。いや〜、このメロディーはすごいですよね。「Where Were You」と並んで演奏法のわかりにくい「ウネウネメロディー」の曲ですが、しっかり生でやってくれました！　正直言って時々こけていた気もしないでもないですが（笑）、改めてベックの「神の指」を目の当たりにした気がしました。

静かな曲ながらここで「悪のスパイラル」をかろうじて脱出（笑）。そして続くは「Star Cycle」！　これならもう絶対大丈夫、高速トリルにワウをかけたあのイントロで、もうオメメもバッチシ！（笑）　個人的にはイケイケモードの曲で、メロディーを一緒に歌いたいぐらい好きな曲です（笑）　中盤ではお約束のボトルネックも披露。エンディングでギターとシンセの掛け合いの白熱度がもっと高かったら最高だったんですが、十分楽しめました。

そしてフランジャーを存分に効かせて「Big Block」！　重厚な曲で、途中のブリッジでさらに重みと厚みが加わってくるようで、これまた大好きな曲です。おかげで私の体調は結構吹っ切れた感じとなり（笑）、そのまま「Scatterbrain」に突入！

やっぱり、死ぬまでに一度はこの曲を生で聴いておきたかったです（笑）　お陰さんでまた一つ人生に思い残すことがなくなりました（笑）　演奏はちょっとごまかし気味な気もしないでもなかったですが（特に例のリフ）(^^;、あの高速畳み込みのフレーズを生で体験できただけで十分、と思いました。ちょっとピック持ってるような手の形でしたが、あれは恐らくピックではなく、指先をピック上に固く構えたフォームの指弾きだったと思います。

これで一気に盛り上がって眠気も吹っ飛ばした気になっていたんですが、なんとここで休憩(^^;

このままのテンションで最後まで突っ走った方がよかったのか、それともここでこっちも休憩して後半戦に備えた方がいいのか、あの時はビミョーだなぁと思っていたんですが、やはりこの休憩は裏目に出ました（爆）

二部のオープニングは「Nadia」。「You Had It Coming」の代表曲の一つといえる曲ですね。やはりギターコントロールが絶妙を極めています。クリケット奏法も決まってました。ヴィニー・カリウタはドラムセットの端に並べたパッド（シンセ・ドラムのパッドでしょうか？）を指で叩いていたように見えました。エンディングの打ち込みっぽいベースのグリス・ダウンの連続を、ベースのピノ・パラディノがちゃんと手弾きしていたのがなんか微笑ましかったです(^^)

次の「Angel（Footstep）」。ここら辺から私の体調がキツくなり、記憶も怪しくなっていきます(^^;　この曲はご存知の通りレゲエ風のほんわかしたリズムで、しかもシンセの音色がこれまた「ほんわか系」なので、非常に心地いいんですよ、眠い頭には（爆）

したがいましてこの辺から段々と印象が曖昧、散漫になっていきます(^^;

さすがにこの後の「Led Boots」「Diamond Dust」、そして再びボーカルを交えての「Hey Joe」は結構印象に残ってますが、その後の「Manic Depression」は正直ほとんど記憶がありません(^^;　「あ、もう一曲なんか歌ってるなぁ〜」程度でして(^^;

それにしても「Led Boots」と「Diamond Dust」とは、ホントに大盤振る舞いでしたね！　特に「Diamond Dust」も、この日聴けるとは全く思ってませんでした。

そして「Goodbye Pork Pie Hat」ですが、これはワンフレーズをさらっと流しただけで、すぐに「Brush With The Blues」に入ったはずです。オレの記憶が飛んでるだけだったらどうしよう？（笑）

ラストはお約束の「Blue Wind」。「あ、やっぱりこれが来たか！」という安心感？のおかげでこれまた記憶があまりなく・・・(^^;

アンコールはいきなり「Earthquake」！　おおっ、来た〜っと思いましたが、これも最初の数フレーズだけでしたよねぇ？　実はフルコーラスやっていたらどうしよう(^^;;;　ま、もう手遅れなんですが（笑）

そして本日三たび登場のジミー・ホールが「Going Down」「People Get Ready」をやったようです。「ようです」と伝聞になっているのはやはり記憶がないから(^^;;;

確かに「Going Down」のサビは聴いた覚えがあるし、「People Get Ready」のイントロからジミー・ホールが歌い出した時、「ああ、ロッドが歌うか、でなければいっそインスト・バージョンの方がいいのになぁ」と思ったのは覚えています(^^;

ここで再度メンバーが退場しますが、客電も付きませんので、あ、もう一丁あるな、と思っていたところ、ベックとキーボードのジェイソン・リベロだけが戻ってきました。

柔らかなパッド系のシンセの音色とともにベックがボリューム奏法で奏でたメロディーは「Over The Rainbow」。まあ先日パパさんがここにコメントしてくださっていたので曲目はわかっていましたが、これはホントに素晴らしかったですね！

さすがに最後と思って気力を振る絞って聴きましたが（笑）、ただただ名演と言うしかなかったです。あんなにシンプルなメロディーなのに、どうしてこんなに表情豊かに、一音一音が心に響くのか−−

以前のツアーでは「A Day In The Life」をよくやっていましたが、こういったシンプルな曲を、シンプルに演奏する。そういう時にこそ、ベックの天性のギターコントロールの凄まじさ、経験や努力だけでは決して到達できないワン・アンド・オンリーの凄さが、より露になる気がしました。この「Over The Rainbow」だけは、気合い入れてしっかり覚醒して聴くことができて、本当によかったです(^^ゞ

こんな感じで、なんだか私もボロボロならレポートもボロボロで申し訳ありませんでした m(__)m　やっぱり大事なライブは体調整えて行かないとダメですよ！・・・当たり前か(^^;

ちなみにこの晩はライブ終了後に渋谷に移動して飲み会に参加し、終電を逃して朝まで店でウダウダしてました(^^;;;