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2005年05月21日カテゴリー:パット・メセニー
2003年来日時のパット・メセニー・トリオ・ライブ・レポート
突然ですがいきなり2年前、2003年12月の東京Blue Noteでのパット・メセニー・トリオのライブ・レポートを掲載します(^^;
常連のlongrow1967jpさんが「この時のライブ観られなかったので、セットリストとか教えて下さい」とコメントを寄せられまして、「あ、そんなら昔PMG-MLに投稿したレポートがあるからそれを掲載します」と言ったのが事の経緯です。
ま、ぶっちゃけ今日はあまりネタがないので、っつーこともあるんですが(^^;
PMG-MLはもちろん世界規模のメーリングリストで、英語でやり取りしています。なので私も必死こいて英語で書きました(^^;(現在はPMG-MLは廃止され、PMG2-MLとして活動しています)。
そして今回は、2年前に自分が書いたいい加減な英語をもう一度翻訳し直すという、これまたわけわかんない過程を辿りました(^^;
もうすっかり忘れていた内容なので、結構自分でも新鮮なんですが(笑)、随所に「これは何を言いたかったんだ?」というところもあったりして、ちょっと頭抱えました(^^;
まあ何も忠実に訳す必要もないので(笑)、ところどころ手を加えて再構成してみます。
ということで、今さらそんな昔のライブの話読んでもしゃあない、と思われるでしょうが(^^;、観に行かれた方は当時を思い出すなり、また観られなかった人は想像して頂いて、秋から再開されるこのパット・メセニー・トリオが再来日することを期待して待とうではありませんか!(ちと苦しいか(^^;)
ということで興味を持たれた方はぜひ読んでやって下さいm(__)m
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昨日パット・メセニー・トリオの東京公演に行ってきました。
ただただ「スゴイ!」の一言です。
こんな凄腕のミュージシャン達3人が、これほどの長い時間を共有して演奏してきたことを考えれば、このトリオのコンビネーションは、今がまさに最高潮の時期だと思う。(他の投稿者の引用)ええ、私もそう感じました。
私は8月のニューポート・ジャズ・フェスティバルでもこのトリオのライブを観ました。ちょうどこの時期からこのトリオの活動が始まったので、自分はいわば結成時も観たんですが、その頃とは全く別のトリオに進化していた、と感じました。実際新曲が多数演奏されましたし。
(ちなみにニューポートのライブは1時間強で、セットリストは
・Into The Dream
・So May It Secretly Begin
・What Do You Want
・Soul Cowboy
・Change of Heart
・James
・Question And Answer)
今回のトリオの新曲は「Question And Answer」トリオのものとは違うし、「99->00」トリオのものとも違う。彼ら独自のカラーを持ち、彼ら3人しか生み出し得ないものだ、と感じました。
ここで今回のトリオのセットリストを紹介しておきます。
--- Pat Solo ----
1. Last Train Home
2. Song for Boys
--- PM Trio -----
3. New Song
4. Turnaround
5. New Song
6. New Song
7. Into the Dream - When We Were Free
---Pat Talks----
8. Prayer
9. New Song
10. New Song
11. New Song
1の「Last Train Home」はさらにイントロのインプロビゼーションが延びていて、SONツアーのオープニングよりも複雑になっているように感じました。また私は合計3回ブルーノートに行ったんですが、3度ともインプロは違っていたし、リハモも同一ではなかったと記憶してます。
2.の「Song for The Boys」は日によって「Don't Know Why」と差し替えられていました。
3.は新曲。印象に残った曲の一つです。テンポ速めの曲で心地のいい展開。「ハイウェイを車で気持ちよく流していくような感覚」というようなことを当時英語で書いてますね(^^;
4.はおなじみのナンバー。ここも日によって他のカバー曲に差し替えられていたと思います。この日はマクブライドのソロがクールだった(そうです(笑))
5.は「Sweet Waltz. Good」と書いてますね(^^; 確かスロー目なワルツのナンバーがありました。結構綺麗なメロディーでした。これもいい曲で、このトリオのバラード系の代表曲の一つになる、と感じましたね。
6.は「Speedy, Aggressive, Exciting」
・・・こ、これだけじゃ何も思い出せん!(笑)
でも確かにこのトリオは3者ともテクニカルで高速フレージングを連発していた、という記憶があります。それはニューポートではあまり観られなかった点でもあり、彼らの「進化」を感じた点でもありました。
7.このブルーノート・ライブで感激したことの一つがこれです。
日陰者アルバム「Quartet」(笑)から「When We Were Free」をやってくれたんです。本気で鳥肌もんでしたね、これは。
この時の印象は、昔のレポートを見るまでもなく、今でも「そら」で書けますが、当時も結構熱を入れて書いていたので(^^;、ちょっと引っ張ってみますと、
他の公演では「Into The Dream」の後は「So May It Secretly Begin」だったそうですが、東京では「When We Were Free」でした。自分はこの曲が大好きだし、ライブでは恐らく一度も演奏されていないと思うので、この曲のイントロのあのベース・フレーズをマクブライドが始めた時は「まさか!?」と耳を疑いました。
私は3度東京公演を見ましたが、最初はパットがピカソで「Into The Dream」を演奏し終える頃に、マクブライドがボウイングでちょっとしたソロを弾いた後、弓を置いて「When We Were Free」のイントロを始めました。
私はこのマクブライドのボウイングが、このトリオの特徴の一つだと思っています。非常に叙情的な美しい演奏です。
そして2度目の時は、マクブライドの「入り」がもっと早まっていて、「Into The Dream」の途中からパットに被さってきていました。
さらに3度目はもっと「入り」が早く、「Into The Dream」の前半部分から入って来て、ほとんどパットのピカソとのデュオのようになっていました。日に日に進化する彼らの様を目の当たりにした例でした。
そしてこのデュオが本当に美しかった。まるで高く険しく、霧の深い峡谷を縫って、小さな小舟が静かに、ゆっくりと霧の奥へと進んでいく中国の水彩画を見ているような、そんなイメージが浮かんできました。
そして一呼吸置いて、あの「When We Were Free」の印象的なフレーズが始まったのです。
オリジナルではパットはフルアコでプレイしていますが、このライブではギターシンセを使用しました。メロディーパートはクリーントーン、そしてソロはいつものギターシンセ・サウンド。強烈でした。
この書き込みをしてからの後日談ですが、「『When We Were Free』は今回が初めてじゃなくて、「99->00」トリオが1、2度演奏したことがあるんだ」と教えてくれたのが、この間掲載した秋のツアー・スケジュールのニュース・ソース、フランス人のマークです(^^ゞ
8.は「Prayer」
これもこの時の来日公演の大目玉でしたね!
タイトルでどの曲かわかるのはかなりの通です(笑)
パットが矢野顕子のために書いた曲で、彼女の「Super Folk Song」というピアノ弾き語りのアルバムのラストに収録されている曲です。
パットは演奏前のMCで「日本の偉大なミュージシャン、アキコ・ヤノのために数年前に書いた曲だけど、自分では演奏したことが一度もないんだ。今回はここ日本で、彼女への敬意も込めて、演奏しようと思う」というようなことを言いました。
私は不幸にして(笑)「Pat Week」の掲示板でライブに行く前から「Prayer」をやることを知っていたのですが、知らずに行ってたらここでも凍り付いたでしょうね(笑)
これも本気でメロディーの美しい曲です。パットは確かガットでプレイしていたと思います。これが聴けただけでもこのライブに行った甲斐がありました。日本人で良かった、矢野顕子がいてくれて良かった、と思いましたね(^^;
このトリオのアルバムには絶対収録して欲しい、と思っています。
またまた余談ですが(^^;、昨年渋谷公会堂で矢野顕子が2日間ライブを行い、友人から「土曜か日曜、どっちかのチケット譲れるけどどっちに行く?」と聞かれ、まあ翌日が楽な土曜にしたんですが、日曜のアンコールのラストがこの「Prayer」だったそうで、非常に悔しい思いをしました(^^;
さらに余談ですが、この土曜のライブの後、ここの常連さんでもあるマス男さんに会場でバッタリ会って一緒に酒飲みに行った、というエピソードもあります(^^;
さて、話が逸れましたが(^^;、
9.は「Minor ballad with Baritone Guitar」とあります(^^;
「Prayer」に続いてのバラードナンバーですが、正直あまり印象に残ってないかも(^^;
別の日は違う新曲で、そっちはエレキシタールのアルペジオを主体としたナンバーだったんですが、自分的にはこれもまあまあだったような(^^;
いずれにしろこの9曲目はどの日も自分としては「ちょと息抜きタイム」でした(^^;
10.は「with Guitar Synth. Guitar sound and song itself is
similar to "Counting Texus"」とありますね。
「Counting Texus」みたいなノイズ爆裂系(笑)の曲です。でもこっちの方がカッコよかったなぁ。
キメの高速フレージングがあって、パットとマクブライドのものすごいオクターブユニゾンがあるんですが、これがかなりキマッテました。もうパットの手は速すぎて残像見えてましたから(笑)
この時の来日公演ではアンコールがなく、次の曲がラストでした。
11.「Uptempo with familiar, impressive melody. So Good!」
So Good! な曲なんですよ(笑)
たぶんこのトリオの新曲の中で一番キャッチーなメロディーの曲で、「Question And Answer」並みの代表曲になると思ってます。
メジャー系のメロディーのアップテンポの曲なんですが、確か「Patweek」の掲示板でどなたかが「『Travels』の倍速バージョン」と書いていた気がします。確かに「Travels」の出だしにメロディーが似ていた気がします。でもってテンポはもっと速い。パットの最も得意とする、ストライクゾーンの曲調だと思います。
これもアルバムには必ず収録して欲しいし、まず収録されるだろうと踏んでいる曲です。
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とまあこんなところでしょうか?
そうそう、パットはこれらの新曲を「ナンバー○○」と数字で呼んでいましたよね(笑)
「まだ名前付けてないんだ」とのことで、やっぱり名前付けるの苦手なんだなぁ、と当時も思ってました(笑)
どうでしょう、longrow1967jpさん、こんな感じで雰囲気伝わったでしょうか?(^^;
このトリオはなんといっても新曲が魅力です。ほとんど過去のレパートリーを持ち出さないし、やってもレアな曲ばかりだったので(特に日本では)、非常に新鮮でいいライブでした。
ああ、ホントに来日して欲しいですね!
せめてとっととライブアルバム出して欲しいです。自分も聞きたくなってきました(^^;
では!
投稿者 Kota : 2005年05月21日 22:24
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コメント
「When We Were Free」をライブでやったのですか!大好きな曲です。なんと羨ましい。。。
たしかに「Quartet」は日陰者(笑)ですが、味のあるいいアルバムですよね。特にWhen We Were Freeは、雨の日で外にでれなくて、やむなく自宅でセッションしているような雰囲気で大好きです。
「prayer」もやったんですかー。矢野顕子といえば、アルバム「ouioui」に収録されている「ブルックリン・ブリッジ」でのパットのソロもすごかったです。鳥肌たちまくりました。
矢野顕子とのコラボとかやんないのかなぁ。。。
投稿者 jk1516 : 2005年05月22日 19:23
OOOOhhhhhh !
有難うございます!
ここまで詳しく記事にしてくださるとは思ってもいず、大感激です!
ソロ、トリオ、デュオ、織り交ぜて11曲も演ったんですね~。
しかもそのほぼ半分が新曲とは!
知っている曲は想像できないこともないのですが、新曲については想像の範囲を超えています。サンチェスのソロは新曲の中でしたか!?・・・むむむ~これはやはり聴きたい~。
DVD/CDは発売されていないけれど、発売の可能性もあり、ということでしたよね?
「Trio→Live」のような形でも良いのですが、できれば1セット分をノーカットで収録したライヴCD、発売して欲しいですね~。
この時期は大阪ブルーノートからDMも来ず(そもそも大阪公演はあったんですかね?)、音楽に関しては全くの空白期間だったので、PMトリオの来日さえ知らなかったんです。
次回は仕事休んででも1回は観に行きますよ!
kotaさん、有難うございました!
投稿者 longrow1967jp : 2005年05月22日 19:41
Kotaさん
ご来訪&リンク張り、まことにありがとうございます!
いやぁ、かなりかぶりますね(笑)!沖縄にいながら仕事に明け暮れる身なので、なかなか交流できないかもしれませんが、自分も時間があれば寄らせていただきます。今後とも、よろしくお願いしますねー!
投稿者 rikie : 2005年05月22日 23:48
☆jk1516さん
こんにちは、いつもコメントありがとうございます!
> 「When We Were Free」をライブでやったのですか!大好きな曲です。なんと羨ましい。。。
そうなんですよ、これは本当に嬉しかったです。全く予想だにしてませんでしたしね。
> 特にWhen We Were Freeは、雨の日で外にでれなくて、やむなく自宅でセッションしているような雰囲気で大好きです。
なるほど、言われてみればそんな気もしてきますね(笑)
あと、タイトルも意味深でいいなぁと思ってます。ちょっと想像力を掻き立てられます(笑)
> 矢野顕子といえば、アルバム「ouioui」に収録されている「ブルックリン・ブリッジ」でのパットのソロもすごかったです。
「zero-tolerance guitar」とクレジットされているアレですね(笑)
確かにあのソロもすんごいッスよね! 私も大好きです。
アッコさんとのコラボ、やはり一度見てみたいですよね。
記事の中に昨年渋谷公会堂で矢野顕子のライブを観たことを書きましたが、確かこの前後にパットが「The Way Up」のプロモーションで来日してたんですよ。
だからひょっとしてひょっとしたら矢野さんのライブに・・・なんて期待してたんですが、やはりダメでした(^^;
矢野さんも活動のベースはニューヨークのようですから、むしろニューヨークの方が実現の可能性はあるのかもしれませんね。いやホントに一度観てみたいです。
ではまた!
☆logrow1967jpさん
まいどです!
> ここまで詳しく記事にしてくださるとは思ってもいず、大感激です!
ま、今回はアンチョコがありましたんで(^^;
> サンチェスのソロは新曲の中でしたか!?
ん〜っと、特にサンチェスのソロっていうのはなかったような・・・
まあトリオフォーマットですんで、軽く数小節持ち回しで全員がソロっぽい要素もやった、みたいな感じだったような気がしますが、さすがに記憶が(^^;
でもソロとかに関係なく、やっぱりサンチェスはすごかったですよ。もちろんいつもスゴイんですが(笑)、トリオなだけに普通のプレイも目立ちやすいので、圧倒されっぱなしの感がありました。
> DVD/CDは発売されていないけれど、発売の可能性もあり、ということでしたよね?
DVDのことは聞いたことありませんが、CDは間違いなく出るはずです。というか本来はTWUより先にリリースされるはずでしたからね。例の移籍問題でゴタゴタしてしまったのが遅れの原因ですので。
とはいえサンチェスは「来年になる」と言ってましたから、やはり秋からのツアーの新音源を加えて作り直す、ということなんでしょうね。
> 「Trio→Live」のような形でも良いのですが、できれば1セット分をノーカットで収録したライヴCD、発売して欲しいですね~。
そういうのも確かに聴いてみたいですが、パットはまずしないと思います。マニアですから(^^;
ではまた!
☆rikieさん
わざわざお越し下さってどうもありがとうございます!
> いやぁ、かなりかぶりますね(笑)
そうなんですよ(笑)
ホントにメセニーとノップラーが並んでるのを見て「なんじゃこりゃ! オレのブログか?」と思いましたから(笑)
なかなかお忙しそうですが、沖縄、いいですね。
実はまだ一度も行ったことないんですが、私は性格的にちょっとラテン入ってるようなので(笑)、結構はまりそうな気がします(^^;
ではでは、今後ともよろしくお願いいたします!
投稿者 Kota : 2005年05月23日 12:06
Kotaさん
沖縄、今年1月末から移住してますけど、いい所ですよ。みんな優しいです。晴れると、もう30度になりますね。雨はスコール。電車がないので完全な車社会です。軽自動車が市場を制覇してます。ぶち切れて追っかけまわすような暴走野郎は皆無なので走りやすいです。
投稿者 rikie : 2005年05月25日 02:13
rikieさん再びコメントありがとうございます!(^^)
> 沖縄、今年1月末から移住してますけど、いい所ですよ。みんな優しいです。
そうですかぁ〜。そんなイメージを持ってましたが、やっぱりいいところみたいですね。私の知り合いも、学生時代の夏休みに沖縄に行って、あまりの居心地の良さにそのまま大学止めて3年間暮らしてしまった、という人がいました(笑)
> 電車がないので完全な車社会です。
そうだそうだ、電車がないんですよね!
> ぶち切れて追っかけまわすような暴走野郎は皆無なので走りやすいです。
なるほど(^^)
私の家は結構その昔暴走族のお約束コースの近辺だったので(笑)、かなり迷惑しましたがそれは助かりますね。
う〜ん、移住は置いておくにしても(^^;、少なくとも一度は行かなきゃなりませんね、やっぱ。
またいろいろとお話聞かせて下さい!
ではまた!(^^)
投稿者 Kota : 2005年05月25日 13:12
お世話になります。とても良い記事ですね。
投稿者 グッチ 財布 アウトレット : 2013年03月09日 12:03