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2005年06月04日カテゴリー:スティーリー・ダン
ドナルドフェイゲン:センチュリーズ・エンド
今日はこれから飲み会があるのであまり時間がありません。よって手短バージョン(手抜きバージョン?(笑))にて失礼させて頂きます(^^;
私は基本的にベスト盤という物を買いません。好きになったアーチストは大概ほとんどのアルバムを買っていくので意味がないですし、レコード会社が勝手に決めた「名曲」と、自分の好みが一致するわけでもないので、ベスト盤に入らなかった自分にとっての名曲、がどんなアーチストでもいっぱいあるからです。
でも、いくつか例外的に愛聴するベスト盤というのもありまして、その最右翼がこれ、スティーリー・ダンの「Gold」です。
【Steely Dan / Gold】
もちろんスティーリー・ダンのアルバムは、フェイゲンやベッカーのソロも含めてすべて持っています。LPレコードとCDの両方持ってるのもありますし、フェイゲンの「Nightfly」にいたってはLPとCD3枚(なぜかはわからないんですが(笑))持っています。
なのになぜこのベスト盤を持っていて、今でもよく聴くのか。それはドナルド・フェイゲンのアルバム未収録シングル曲、「センチュリーズ・エンド」が入っているからです!
で、この曲がも~ムッチャクチャ名曲なんですよ!
この一曲のためにこのアルバム買いましたし、その判断は間違ってなかった、と今も思ってます(^^)
「センチュリーズ・エンド」は、村上春樹なども興味を示していたアメリカ小説のミニマリズム運動の、火付け役となったJ・マッキナニーの小説「Bright Size, Big City」の映画化作品の主題歌でした。
映画はマイケル・J・フォックス主演で、小説も有名でしたので話題性はあったのですが、大してヒットはしなかったと記憶してます。私も小説は読みましたが、これ映画化してもうまくいくとは思えなかったので観てません(^^;
ところがこの映画の主題歌をフェイゲンがやる、と聞いちゃあ黙っちゃおれません(笑)
時期的には「Nightfly」と「Kamakiriad」の間だったでしょうか? まだ「Kamakiriad」はリリースの噂も出てなかった頃だと思います。
とにかくシングルが出るってんで発売日に速攻買いに行きました。で、帰宅して再生してみましたが、もうイントロの一小節目でノックアウトされました!(笑)
流れとしては「Nightfly」の路線にあると思います。「I.G.Y」を思わせるハネ系のリズムに乗ったシンセ・マリンバとクラビ、フェイゲンのローズのバッキングに、キレのいいブラスセクション。まさに「来た来た来た~!」って感じです(笑)
さりげないシニカルさとクールが絶妙に入り交じったメロディとフェイゲンのヴォーカル。まさに「Nightfly」でフェイゲンが現出した世界がサーッと目の前に広がります。
原作の小説も現代の喪失感をテーマにしており、曲もそこにピッタリと焦点が当たっています。
「都会の華麗さとその裏に潜む退廃、無力感、喪失感」というのは、まさに先日取り上げた「Royal Scam」のテーマでもあったわけですが、「Royal Scam」はやはり70年代の空気を背負っています。
そしてこの「Century's End」は「世紀末」というタイトル通り、まさに20世紀末、そして21世紀の今にも通じる、高層ビルの建ち並ぶ近未来的な都市における空虚感を見事に表しています。
「Nightfly」が発売当時から時代の空気を見事に映し出し、今も古びない名作として聴き継がれているように、この「Century's End」もある時代の空気を再現していながら、今も「現代の歌」として響いてきます。
さらに言えば「Nightfly」からの数年の変化、そこをしっかりと反映していて、「Nightfyl」よりは多少時間軸が現代寄りに動いている、という気がします。その時代の空気を嗅ぎ分けるフェイゲンの嗅覚に、私は昔も今も改めて感動を覚えます。
・・・と、一曲紹介だけの手短版のつもりだったんですが、結局長くなってますねぇ(^^;
飲み会に遅刻しそうなんで、今日はこれにて!(^^;
投稿者 Kota : 2005年06月04日 15:23
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80年代AORの名盤
「ナイト・フライ/ドナルド・フェイゲン」
それまでスティーリー・ダンとして数々の名盤をリリースし
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デビュー当時から好きなバンドでTOTOが有ります。
初来日も観に行きましたし、その後何度か観ています。
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... [続きを読む]
トラックバック時刻: 2005年06月13日 21:22
コメント
おかえりなさ~い!飲み会はどうでしたか??
私もこの1曲が欲しいばっかりに買っちゃいました(笑)。
「Nightfly」が出て、他に情報がなかった時期でしたからファンにとっては“たった1曲”が“貴重な1曲”でしたね!!
そういえば「Nightfly」が紙ジャケで再発されるそうですね。
私もアナログ1枚とCD1枚持ってますが、
紙ジャケ・・・欲しいな☆
投稿者 Musicman : 2005年06月04日 20:54
Musicmanさんこんばんは!
いつもコメントどうもです!
> おかえりなさ~い!飲み会はどうでしたか??
ありがとうございます(^^;
実は前日の金曜も飲み会でして、今日は結構来ました!(笑)
> 私もこの1曲が欲しいばっかりに買っちゃいました(笑)。
おおっ! やはり同じような人がいた!(^^)
> 「Nightfly」が出て、他に情報がなかった時期でしたからファンにとっては“たった1曲”が“貴重な1曲”でしたね!!
まさにその通りですよね。本当にこのシングルは何度も繰り返し聴いたし、「Nightfly」を録音したテープの最後にこれを加えて「Nightfly完全版!」とか言ってました(笑)
> そういえば「Nightfly」が紙ジャケで再発されるそうですね。
え、マジですか!
いや~、ヤバイこと聴いちゃったなぁ(^^;
ちょっと購入タイミングをいろいろな角度から検証したいと思います(笑)
そういえばMusicmanさんのブログで知りましたが、3日はカーティス・メイフィールドの誕生日だったんですね! 知りませんでした。いつかは彼も取り上げたいと思ってます(^^)
ではまた!
投稿者 Kota : 2005年06月05日 22:49
「Century's End」はナイトフライの録音まもない頃の録音なんですか。ガウチョ~ナイトフライの流れのあと、もっと間近な時代のような雰囲気ですね。
「FM」は映画のサントラ盤に入っていたのでしたっけ?私はこの「ゴールド」に入っているのしか知りません。もしかしたら先日質問した後奏ギター・ソロ・バージョンはこのサントラ盤(?)かも?
件の曲も大好きですが、私は海賊盤を殆ど全く買わないので、「菩薩」のライヴ・バージョンにも大変興奮しましたよ!
投稿者 longrow1967jp : 2005年06月07日 15:27
longrow1967jpさん、まいどどうもです!
> 「Century's End」はナイトフライの録音まもない頃の録音なんですか。
「間もない」というか、ナイトフライの後ではありますが、直接ナイトフライ時のセッションとかではないはずです。
> もっと間近な時代のような雰囲気ですね。
そうですね。ナイトフライより洗練されてますが、カマキリャドほど清潔な音にはなってないですよね。
> 「FM」は映画のサントラ盤に入っていたのでしたっけ?
オリジナルはそうかもしれませんが、私もそこまでは分からないです。ギターソロバージョン、聴きたいですねぇ。
> 「菩薩」のライヴ・バージョンにも大変興奮しましたよ!
私も「菩薩」のライブ・バージョンはこれが初めてでしたが、やはり曲前のMCが印象的すぎて、ある意味曲以上に衝撃的でした(笑)
ではまた!
投稿者 Kota : 2005年06月07日 17:28
Kotaさんこんばんは。
「菩薩」のライヴ・バージョンもステキですが、「rikki don't lose that number」のライヴ・バージョンって、聴いたことあります?
(※最近の演奏ではなく、リリース当時!?の)
昔、バンド系サークルにいた頃(勿論大学生の時分)、先輩が聴かせてくれたのですが、今となっては、いったいどの音源に入っているのか、皆目見当もつかないのです。
気のせい、ではないはずなのですが...。
(mixiのs.d.ネタで書くべきですネ)
あ、そうそう、oKiさんは、何を隠そうこのブログのリンクで存じ上げたんスよ。(「存じ上げている」だけでございます)
投稿者 sekkie : 2005年06月07日 19:18
お久しぶりです。
ドナルド・フェイゲンねたとなってはいきなり飛び出てきました!
グレッグ・フィリンゲンスご存知ですよね?クインシーのご用達のキーボードプレイヤーですが、素晴らしいソロアルバムを2枚出してます。
一枚目は先日日本でも始めてCD化されました。
でも本当にレアなのは2枚目!
いきなり1曲目はYMOのBehaind The Maskですよ。これがグレッグ自身のボーカルチューン。しかもバックボーカルがマイケルジャクソン。
で、名曲ぞろいのこのアルバムの中でなんと言っても注目はドナルド書下ろしの”Lazy Nena"という曲です。
確か彼自身もキーボードで参加してたはず。
時期的にはナイトフライのすぐあとぐらいでしたか・・・
当時はまったくSteelyDanは休業中だったのでかなり話題になりました。
当時ですらこのアルバムは日本発売なし。そのまま輸入版で一部で話題になったきり・・・
でもその昔ドイツでひっそりとCD化されてました。
僕はオーストラリアの中古CD屋さんで見つけました!
ほかにもポインターシスターズの曲もいいですよ!
マニアックなねたですみません。
投稿者 datchy : 2005年06月07日 23:58
sekkieさんこんにちは、コメントどうもです!
> 「rikki don't lose that number」のライヴ・バージョンって、聴いたことあります?
> (※最近の演奏ではなく、リリース当時!?の)
いやぁ、これは知らないです!
聴いてみたいですねぇ。
> (mixiのs.d.ネタで書くべきですネ)
いやぁ、こちらにもどうぞどうぞ(笑)
> あ、そうそう、oKiさんは、何を隠そうこのブログのリンクで存じ上げたんスよ。(「存じ上げている」だけでございます)
あ、そういうことでしたか!(笑)
もう最近oKiさんはmixiですっかり有名人なので、oKiさん経由で私にマイミクのリクエストしてくる人が多いんですよ。逆パターンってのは極めてレアだと思います(笑)
ではまた!
▼datchyさん
どうもお久しぶりです!(^^)
> グレッグ・フィリンゲンスご存知ですよね?クインシーのご用達のキーボードプレイヤーですが、素晴らしいソロアルバムを2枚出してます。
いやぁ、名前を目にしたことがあるくらいでソロは聴いたことないです。
> いきなり1曲目はYMOのBehaind The Maskですよ。これがグレッグ自身のボーカルチューン。しかもバックボーカルがマイケルジャクソン。
すごいッスねぇ(笑) やっぱマイケルはクインシー経由なんですかね?
> で、名曲ぞろいのこのアルバムの中でなんと言っても注目はドナルド書下ろしの”Lazy Nena"という曲です。
へぇ〜、これは全く知りませんでした!
日本では入手がかなり難しいということですね?
ん〜、ますます聴いてみたい・・・
> マニアックなねたですみません。
いえいえ、初めて知るネタでした。レア情報感謝しています。どうもありがとうございました!(^^)
投稿者 Kota : 2005年06月08日 12:36
はじめまして。
私も最近、少し関連のあることを取り上げましたので
TBさせてくださいね。
よろしくお願いいたします。
投稿者 Sken : 2005年06月13日 21:25
>「FM」
これは3ヴァージョン有るようです。longrow1967jp さん
ご指摘のと、『Decade』収録、そしてこの
『Gold』収録のもの。
最初のサントラ盤には2つ入っていてひとつは、
『Decade』と同じですが、最後にインスト版が入っています。
投稿者 Sken : 2005年06月13日 21:29
Skenさん初めましてこんにちは!
トラックバックとコメント、どうもありがとうございます!
> これは3ヴァージョン有るようです。longrow1967jp さん
> ご指摘のと、『Decade』収録、そしてこの
> 『Gold』収録のもの。
> 最初のサントラ盤には2つ入っていてひとつは、
> 『Decade』と同じですが、最後にインスト版が入っています。
うわ〜、これはスゴイ!
いや〜、全く知りませんでした!
そっか〜、サントラに2バージョン入ってたんですか!
あ〜、じゃあ私はそのサントラ版もインスト版も聴いたことないです、たぶん。
う〜ん、まだまだ修行が足りないなぁ(^^;
有益な情報ありがとうございました!(^^)
投稿者 Kota : 2005年06月14日 16:54