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2005年01月04日カテゴリー:キューバ

オマーラ・ポルトゥオンドとキューバの結婚事情

だるさや熱っぽさも抜けてきて、煙草もそこそこ美味しく感じられるので、
もう体調はOKっぽそう。まだ喉は少し痛むけど。
あ、煙草止めればいいのか?(笑)

久々に晴れやかな気分。天気もいいし、ってなわけで、
今日は久々に、ブエナ・ビスタ・ソーシャル・クラブにも参加した
キューバの歌姫、オマーラ・ポルトゥオンドの歌なんぞを流しております。

【Omara Portuondo / Buena Vista Social Club Presents Omara Portuondo】
omara.jpgちょっと調べてみたら、彼女は1930年の生まれで、今年で75歳になるんですね。まあ「ブエナ・ビスタ~」チームが「老人なめんなよ!」的なノリだったわけですが(笑)、それにしてもこの歌唱力はスゴイ。
というか明らかに「年齢を経た者にしか得られない歌唱力」ですね、これは。

彼女は上流階級の出でしたが、黒人のキューバ人野球選手と結婚したそうです。
革命前のキューバは黒人差別が厳然としていましたので、結婚を家族に隠していたそうな。

今のキューバは「世界でも数少ない人種差別のない国」と言われています。
まあ実質的に言論の自由のない国ですから、国のプロパガンダ的な匂いもあるでしょうが、
ほんの数日滞在した旅行者の感覚としても、人種差別というのは感じられませんでした。

ぶっちゃけ肌の色がアフリカンな黒人からちょっと病的な白さの(笑)ヨーロッパ系白人まで、
その間のグラデーションがきちんと存在してるように見えました。
つまり異人種間の混ざり合いが自由に進んでいるのではないか、と。

ちょっと話が逸れましたが、人種差別の激しい時代に自分の恋愛を貫いたオマーラは、
先駆的かつ勇気のある人だったんだなぁ、と、人間的にも好感を持ちました。

ちなみに、キューバ人ってメチャクチャ離婚率が高いんです。
3人目の妻とか4人目の夫、なんて当たり前で、
実の親の元で成人にこぎつける子供は非常に少ないとか(笑)

よく言えば「家庭」という制度より「恋愛」という個人の自由を尊重しているから、
ということかもしれませんが、要するに「好きでなくなった相手となんでいつまでも
一緒にいなきゃいけないの?」という、人間としてごく自然な感情がそのまま
肯定されているようです(笑)

果たしてオマーラは今もその黒人男性と一緒なのでしょうか?

それにしても彼女の歌には「熱さ」があります。
私が訪れた8月のキューバはホントに「暑かった」のですが、
彼女の歌を聴いていると、街の「暑さ」とあの国の人々の「熱さ」を思い出します。

概して暮らしは楽ではないし、国の未来も多分に不安を抱えていて、
失意に陥りやすい日々の中で、それでも諦めない、という熱意。

それはあたかも夜の闇が濃いハバナの街中で、目には見えずとも大気に
満ちていた熱気、闇に秘められていた「闘志」のような気もします。

投稿者 Kota : 2005年01月04日 15:39
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